製品情報

セラミックス 遠赤外線ヒーター

概要

日本ガイシは、温度領域や加熱特性に合わせて各種の遠赤外線ヒーターを揃えています。低~中温領域の加熱・乾燥に対応した「インフラスタイン(INFRASTEIN)」。高温領域の加熱に優れた「インフラセラム(INFRACERAM)」。秒速での昇温・降温が可能で遠赤外線加熱の対応範囲を広げた「インフラクイック(INFRAQUICK)」。用途に合わせて最適なヒーターを用いた加熱システムが構築できます。

乾燥炉におけるカーボンニュートラル/脱炭素に向けた「電化」への取り組み

日本ガイシでは、二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガス排出量を実質ゼロとする「カーボンニュートラル/脱炭素」の実現に向けた取組みを支援しています。

再エネ由来の「グリーン電力」とエネルギー源の「電化」がカギに

乾燥炉のカーボンニュートラル/脱炭素については、エネルギー源をCO2を排出する化石燃料(ガスなど)から、電力に置き換える「電化」を推進することがカギとなります。「電化」を実施した上で、エネルギー源に再生可能エネルギー由来の電力を使用することで、カーボンニュートラル/脱炭素を実現することが可能です。
日本ガイシでは、化石燃料を用いた熱風ではなく、電気エネルギーによる乾燥へ変更することで、脱炭素化の推進にご協力します。

目的に適した遠赤外線システム(乾燥炉)をカスタムメイドでご提供

その高い放射率から省エネ・脱炭素の観点で注目度が増している遠赤外線ヒーター。私たちは、セラミックスメーカーとして、産業・工業用セラミックス遠赤外線ヒーターを用いた乾燥・加熱・アニールに関する豊富な経験と、膨大なデータを有しています。
これらの遠赤外線を用いた乾燥技術での実績を活かすと共に、熱量計算、試験炉による性能実証テスト等を重ねながら、
お客様の製品(自動車部品、フィルム、樹脂材など)が要求する品質(均一な温度分布、クリーンなど)や条件(省エネ、脱炭素など)に応じた、最適な産業・工業用セラミックス遠赤外線ヒーターによる「乾燥・加熱システム」を設計からアフターサービスまでご提供いたします。

産業・工業用セラミックス遠赤外線ヒーターを用いた乾燥・加熱・アニール炉導入までの参考例

産業・工業用セラミックス遠赤外線ヒーターを用いた乾燥・加熱・アニール炉導入までを示した図

ラインアップと特長

使用される温度領域や加熱特性によってヒーターに求められる性能は異なります。インフラスタインは、低~中温領域の乾燥・加熱・アニールに対応しています。インフラセラムは、高温領域の加熱・アニールに優れています。インフラクイックは、秒速での昇温・降温が可能で遠赤外線加熱の対応範囲を広げました。アニールやフィルム塗布乾燥などさまざまな工程に対し、産業・工業用セラミックス遠赤外線ヒーターのプロとして、要求される品質(均一な温度分布、クリーンなど)や条件(省エネ・脱炭素など)に最適なヒーターを用いた加熱システムを提案します。

セラミックス遠赤外線ヒーターで「電化」を推進

日本ガイシ製セラミックス遠赤外線ヒーターのエネルギー源は電気です。エネルギー源に化石燃料(ガスなど)を使用する乾燥炉から、セラミックス遠赤外線ヒーターを使用する乾燥炉へ置き換えることにより「電化」を推進。「電化」を実施した上で、エネルギー源に再生可能エネルギー由来の電力を使用することで、カーボンニュートラル/脱炭素を実現した、乾燥炉とすることが可能です。

加熱、乾燥等に適した 低~中温加熱用 セラミックス遠赤外線ヒーター「INFRASTEIN」

インフラスタインの特長

  • 省エネ・脱炭素(高い放射率)
  • 均一加熱
  • 高精度の熱コントロール
  • 長寿命
  • クリーン
インフラスタイン単体
インフラスタイン単体

インフラスタインセット品
インフラスタインセット品
項目 性能数値
赤外線波長 3~7μmを主体とする
最高ヒーター制御温度 600℃

使用環境、ヒーター仕様により、使用可能温度まで昇温できない場合があります。ヒーター温度とは、ヒーターに内蔵されたセンサーによる検出温度です。

主な用途

塗装乾燥、水切り乾燥、樹脂硬化、アニール、フィルム塗布乾燥、フィルム延伸、ディスプレイの乾燥、ゴム加硫、樹脂成型前加熱、食品(焙煎・乾燥)、水切乾燥、スクリーン印刷乾燥

インフラスタイン(単体/標準品)

品番 ヒーター寸法(mm) 入力電圧(V) 電力容量(W) 単体飽和温度(℃) 重量(g)
H7G-22200-P 125×65 200 200 360 150
H7G-22300-P 125×65 200 300 450 150
H7G-22400-P 125×65 200 400 530 150
H7G-22500-P 125×65 200 500 600 150
H7G-32400-P 250×65 200 400 350 300
H7G-32600-P 250×65 200 600 440 300

本表の単体飽和温度は、ヒーター単体の解放状態における制御可能温度(ヒーターに内蔵されたセンサー温度)を示します
単体飽和温度を越えてご利用頂く場合、弊社までご相談ください

上記単体を組み合わせたユニット品、ヒーターパネルの御注文にも対応可能です

産業・工業用セラミックス遠赤外線ヒーターとして世界最高水準「900℃」の最高温度「INFRACERAM」

インフラセラムの特長

  • セラミックヒーターで最高の900℃に対応
  • 省エネ・脱炭素(高い放射率)
  • 均一加熱
  • 高精度の熱コントロール
  • 長寿命
  • クリーン
インフラセラム単体
インフラセラム単体
項目 性能数値
赤外線波長 2.5~7μmを主体とする
最高ヒーター制御温度 900℃(大型1,000W)
800℃(小型500W)

使用環境、ヒーター仕様により、使用可能温度まで昇温できない場合があります。ヒーター温度とは、ヒーターに内蔵されたセンサーによる検出温度です。

主な用途

樹脂硬化、アニール、フィルム塗布乾燥、フィルム延伸、金属焼嵌め、ガラス曲げ加工、粉体加熱、陶磁器絵付

インフラセラム(単体/標準品)

品番 ヒーター寸法(mm) 入力電圧(V) 電力容量(W) 最高使用温度(℃) 重量(g)
H7GM-12500N 125×65 200 500 800 240
H7GM-22000N 250×65 200 1000 900 400

本表の最高使用温度は、ヒーターに内蔵されたセンサー温度を示します

上記単体を組み合わせたユニット品、ヒーターパネルの御注文にも対応可能です

わずか数十秒で600℃に到達。遠赤外線加熱の常識を変えたヒーター「INFRAQUICK」

インフラクイックの特長

  • 短時間昇温、冷却(急昇温、急降温)を実現
  • 省エネ・脱炭素(高い放射率)
  • 小まめな電源管理で省エネ対策に最適
  • 発火などのトラブルに対応可能
インフラクイック単体
インフラクイック単体
項目 性能数値
赤外線波長 4~8μm を主体とする
最高ヒーター制御温度 600℃

使用環境、ヒーター仕様により、使用可能温度まで昇温できない場合があります。ヒーター温度とは、ヒーターに内蔵されたセンサーによる検出温度です。

主な用途

自動車カーペット、天井材加熱

インフラクイック(単体/標準品)

品番 ヒーター寸法(mm) 入力電圧(V) 電力容量(W) 最高使用温度(℃) 重量(g)
H7GQ-16640 125×125 50 640 600 240

本表の最高使用温度は、ヒーターに内蔵されたセンサー温度を示します

上記単体を組み合わせたユニット品、ヒーターパネルの御注文にも対応可能です

各種 産業・工業用セラミックス遠赤外線ヒーターの特性比較

各種遠赤外線ヒーターを幅広くラインアップしています。条件・温度・サイズなどの要望に合わせて提案します。

ヒーター温度(MAX) ヒーター寸法 ヒーター昇温速度 特徴 用途(実績)
インフラスタイン
INFRASTEIN
600℃ 65W×250L
65W×125L
5~15分 長寿命 塗装一般
樹脂加熱、CFRP
インフラセラム
INFRACERAM
900℃
800℃
65W×250L
65W×125L
5~15分 業界最高温度 耐熱フィルム
ガラス
インフラクイック
INFRAQUICK
600℃ 125W×125L 40~50秒 秒速加熱 局部加熱
樹脂加熱

使用環境、ヒーター仕様により、使用可能温度まで昇温できない場合があります。ヒーター温度とは、ヒーターに内蔵されたセンサーによる検出温度です。

産業・工業用セラミックス遠赤外線ヒーターの利用分野

ガラスのアニールから化成品のフィルム加熱・アニール、自動車外装材の塗装、電極の印刷乾燥まで、さまざまな分野で多数の実績があります。

インフラスタイン、インフラセラム、インフラクイックの利用分野

加熱装置一覧

加熱装置(焼成炉・乾燥炉)に関するお問い合わせ

産業プロセス事業部営業部