リチウムイオン電池用電解質(イオネル® LF-101) リチウム ビス(フルオロスルホニル)イミド”LiFSI”

  • 主な用途

    リチウムイオン二次電池用主電解質、リチウムイオン二次電池用添加剤(副電解質)、リチウム一次電池用電解質、その他電気化学デバイス用電解質

  • 用途分類
  • 機能分類

基本情報

イオネル®は、リチウムイオン電池用電解質として使用されるLiFSIです。日本触媒は独自の合成・精製方法により、2013年に世界で初めてLiFSIの工業的生産プロセスを開発しました。

急速なEV等の普及による需要の急拡大へ対応すべく、当社では地産地消をイオネル®の基本戦略として世界展開を加速しております。現状の日本での生産能力300トン/年に加え、中国での供給体制を確立すべく湖南福邦新材料有限公司 (生産能力2022年下 1,200トン/年 → 2025年予定 12,000トン/年) への出資をしました。また、北米及び日本での新立地の検討に着手しております。

イオネル®は高純度で溶媒や副生物が少なく、安定した電気化学特性を示します。これまでに国内外で多くのリチウムイオン電池電解質として採用・認証実績があり、その用途は車載、民生、定置と多岐に及びます。
また、これまでにリチウムイオン電池用途に適した出願を国内外に行い、多数の特許権利を所有しております。世界主要各国への法規対応、知財権利取得済みであり、安心してご使用いただけます。

イオネルの特許権利についてはこちら

分子量187(g/mol)
CAS番号171611-11-3
外観白色粉末
純度99.9%以上
融点140℃
熱分解温度300℃以上
溶解性DMC、EMCに50wt%以上溶解

特長・特性

リチウムイオン電池の主電解質塩として様々な検討が行われており、
・寿命特性
・低温時の放電特性、入出力特性
・高温時の保存特性等の改善効果が確認されております。
また、添加剤として使用した際にも同様の効果が得られます

化学構造式

機能詳細

寿命特性

高温寿命特性が改善します。これにより高温でも容量低下の少ない電池設計が可能になり、製品の長寿命化に貢献します。

正極NMC
負極黒鉛
温度45℃
Cycle lift at 45℃のグラフ

低温特性

イオネル®を用いることにより低温放電特性が向上します。これにより低温でも容量低下の少ない電池設計が可能になります。

正極NMC
負極黒鉛
温度-20℃
Discharge Capacity at -20℃のグラフ

低温入出力特性

イオネル®を用いることにより低温での入出力特性が改善し、抵抗低減に効果を示します。これにより低温時にもデンドライト生成の無い安全で自由度の高い電池設計が可能となります。

正極NMC
負極黒鉛
SOC50%
測定温度-20℃
外部評価機関(リチウムイオン電池材料評価研究センター(LIBTEC))で測定
DCR at -20℃,SOC50%のグラフ

高温保存特性

高温保存時の容量維持率が向上します。これにより高温でも容量低下の少ない電池設計が可能になります。

正極NMC
負極黒鉛
SOC100%
測定温度60℃
Storage characterisics at 60℃<SOC100%のグラフ

お知らせ

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